練習でも試合でも、スマッシュが決まると、とても気持ちが良いです。
せっかくのチャンスをものにするため、スマッシュは確実に決めましょう。
スマッシュは、高く返ってきたボールを、ただ単に強く打てば良いものではありません。スマッシュにもポイントに繋がる打ち方というものがあります。
正しいスマッシュの打ち方をマスターし、試合の流れを変えたり、勝利をものにしていきましょう。
数を打てる技ではありません。確実に決めましょう。
スマッシュを打つときのポイント4つ
正しいフォームで打とう
基本のフォームは、フォアハンドロングの打ち方と同じです。
フォアハンドロングの基本フォームが出来ていない人は、いくら強打してもオーバーミスしたり、ネットに引っ掛けたりします。
シニアになってから卓球を始めた人に多いのですが、フォアハンドのフォームがハエたたきになっている人は、ラケットの角度が合っていないためにオーバーミスになってしまいます。
「強打が入らない」と思った人は、まず基本のフォアハンドフォームを見直してください。

体重移動
体を捻り、右利きであれば左肩を入れて力を貯め込みます。
右利きであれば、右足から左足へ体重移動し、左足を軸にして踏み込みます。
ボールに体重を乗せ、高井田店から打ちます。高い打点で打つことによって、威力が増します。
ラケット角度とスイング
スイングは、後ろから前に水平に振り、ボールの真後ろを叩きます。この時、コンパクトに振るのがポイントです。振りをコンパクトにすることによって、角度がブレにくくなります。
ラケット面は、フラットにボールを当てて強打することを意識します。
グリップは強く握り、手首は固定します。手首を使って腕をしならせるようにして打つと威力が増しそうなイメージがありますが、かえって不安定になります。
上述の体重移動と合わせ、上体を倒しながら弾く感じで打ちます。
打点
打点は、頂点付近を叩きます。
頂点を過ぎてしまった高いボールは、打ちにくく安定しません。
全力で打たないようにしよう
スマッシュは決定打ですので、ついつい力んで打とうとしてしまいがちです。
しかし、全力で打つと、逆に空振りしたりオーバーミスをしたり、戻りが遅くなって返ってきたボールに対処するのが遅れます。
グリップは強く握りますが、それ以外の部分は7割ぐらいの力み加減で打ちましょう。
コースを狙おう
スマッシュは数を打てない決定打です。
一発で決めるために、コースを狙って打つことは大切です。
基本は、相手のいないところを狙って打ちます。
迷ったら、相手のミドルを狙います。ミドルは、フォアで返そうかバックで返そうか一瞬悩むコースです。卓球は、この一瞬の迷いが命取りとなります。
フットワークは大切
フットワークでベストな位置にでボールを捉えましょう。
スマッシュのような決定打は、1cmずれただけでもボールの威力や安定感が違います。
フットワークを活用し、素早くスマッシュを打ちやすいところに移動し、スマッシュを決めましょう。

スマッシュの精神的プレッシャー効果
スマッシュが決まると、自分のテンションが上がる一方で、相手にとってはプレッシャーになり、精神的に相手を押し込むことができます。
「ネットより少しでもボールが高く上がればスマッシュで返すぞ」と相手に思わせることに成功すれば、相手よりも精神的有利に立てます。
逆に、スマッシュでミスると、かなり凹みます。自分の方が精神的ダメージを受けることになります。スマッシュミスは自分の精神に跳ね返ってきますが、ミスを恐れない思い切りも大切です。
特に、防戦一方になりがちなジュースのときでも弱気にならず、決まらなくても積極的にスマッシュ攻撃をすると、相手は驚きます。
スマッシュ主戦型の選手
スマッシュを主な武器に戦うスマッシュ主戦型の選手たちを紹介します。
気持ちのいいくらい、連続スマッシュを打っています。私はスマッシュは得意でも連続でスマッシュが苦手なので、彼(女)らのように、打てるようになりたいです。
伊藤美誠選手
スマッシュ主戦型といえば、伊藤美誠選手です。
両ハンドから繰り出す連続スマッシュ攻撃に、相手は拾っていくのが精一杯。
福原愛選手
愛ちゃんも、スマッシュ主戦型の代表格です。

阿部愛莉選手
平成25年度のインハイ女王、その後早稲田大学に進み、現在は実業団のデンソー・ポラリスで活躍している選手です。

手塚崚馬選手
裏裏ドライブ型が主流の男子にあって、あえて裏裏スマッシュ主戦型というスタイルで戦っている選手です。
そのスタイルは、リョーマパンチとも手塚パンチとも言われています。
スマッシュの欠点
決定打としていい事づくしのようにみえるスマッシュですが、使用するが分からしたらそれなりのデメリットもあります。
調子に左右されるスマッシュ
スマッシュが入るか入らないかは、その日の調子に大きく左右されます。
回転をかけて誤魔化しの効くドライブと違い、回転をかけないスマッシュは角度の微調整が重要になってきます。
この角度の微調整が、日によってばらつくのが悩みの種です。
入る時は入らないし、入る時は面白いように入ります。
特に、ゾーンに入ると面白いように決まります。ネットより低いボールだって、スマッシュが決まります。
ゾーンに入ると面白いように入るスマッシュも、一つ調子が狂えば全く入らなくなります。
だからといって、スマッシュを打たないわけにはいけません。
焦らずに、落ち着いてスマッシュを打とう
スマッシュが入らなくなると、焦って余計にスマッシュが入らなくなり、ズルズルとポイントを失っていくことになります。
こうなってしまうと、自爆と言ってもいいくらいの常態になります。
そんな時は落ち着いて、焦らずに、深呼吸をして、気持ちを落ち着けましょう。
全集中!卓球の呼吸で。
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