世界最強のペン粒おばちゃん倪夏蓮(NI Xia Lian・ニー シャーリエン)選手

世界最強のペン粒おばちゃんこと、ルクセンブルクの倪夏蓮選手は、その卓球技術もさることながら、表情が豊かで、負けて悔しがるときの顔と勝ったときの笑顔がとても素敵なおばちゃんです。

今なお現役で活躍しているルクセンブルクの代表選手です。

目次

世界ランキング

世界ランキング100位以内に入っている選手の中で、なんと最年長の58歳(2021年7月時点)。

部門順位部門最高ランキング取得時期
シニア2020年4月42シニア82002年4月

世界ランキング自己最高の8位をとったとき、すでに38歳…。

ママ(1992年と2003年にお子様が生まれています)でも世界ランキング1桁です。

いやいや…、感服しますね。

このまま還暦を過ぎてもなお、世界ランキング2桁代を保ってほしいものです。

主な実績

選手としてのキャリアが長いだけに、大会実績もそれなりにたくさんあります。ここでは代表的なものだけに絞り込みます。

倪 夏蓮選手はかつては中国代表選手でしたが、1989年(26歳)に中国を離れてヨーロッパに渡り、1991年からルクセンブルク代表選手として活躍しています。

国籍開催年大会名成績
中国1984アジア選手権大会準優勝
中国1985アジア選手権大会準優勝
LUX1996プロツアー・ベルグラード3位
LUX1996ヨーロッパTOP12・シャルルロア優勝
LUX1997ヨーロッパTOP12・エイントホーフェン優勝
LUX1997プロツアー・グダニスク準優勝
LUX1997プロツアー・ケタリング3位
LUX1998ヨーロッパ選手権大会・エイントホーフェン優勝
LUX1998ヨーロッパTOP12・ハルムスタード優勝
LUX1998プロツアー・ヒューストン優勝
LUX1999ヨーロッパ選手権大会・スプリト3位
LUX1999プロツアー・メルボルン3位
LUX1999プロツアー・ドーハ2位
LUX2000ヨーロッパTOP12・アラッシオ3位
LUX2001ヨーロッパ選手権大会・ヴェルス準優勝
LUX2002ヨーロッパ選手権大会・ザグレブ優勝
LUX2002ヨーロッパTOP12・ロッテルダム3位
LUX2007ヨーロッパ選手権大会・ベルグラード準優勝
LUX2012ヨーロッパTOP12・ビルールバンヌ3位
LUX2014チャレンジシリーズ・ラゴス3位
LUX2018ヨーロッパ選手権大会・アリカンテ3位
LUX2018チャレンジシリーズ・ザグレブ3位

最近は流石に上位入賞することは少なくなってきたとはいえ、いやはやすごい実績ですね。

パワーよりも、技術と経験が物を言うペン粒という特殊な戦型も関係しているとは思います。

女性アスリートが結婚や出産後も現役を続けていくことは、たいへん難しいことです。

2度の結婚と、2回の出産を経てもなお、第一線のトッププレーヤーとして活躍し続けているという実績は、同じ女性として尊敬に値します。脱帽します。

倪夏蓮選手のプレー

夫でありコーチでもあるトニー・ダニエルソンの表情と合わせて見るととても微笑ましくて、厳しい試合の中にも癒やしを感じます。

80年代の元中国代表 対 現在の中国代表の対決とも言える試合です。年齢差は、ちょうど親子ぐらいになるのではないでしょうか。

対戦相手の朱雨玲選手は世界ランク1、2位を争うような超トップ選手です

朱雨玲選手がパワーで押し込んだボールを倪夏蓮選手が粒高面でブロックするため、ボールがいつものように伸びて返ってきません。

強打をネット際に落とされて…、おっとっとっと…。

そこでちょっと苛ついてスキなんか見せようものなら、ペン粒特有の巧みなコース取りで朱選手を右や左へと振り回しています。

倪選手は、粒高面でスマッシュやドライブもします。

相手がスマッシュを打ってきたら、後ろに下がってボールを拾いますが、いつもと違ってボールが伸びてこない…。あの朱選手の態勢がちょっと崩されてしまっているような場面が、見られます。

いつも粒高面でプレーしていると思いきや、時々ラケットを反転させて裏ソフトラバーの面で打っていることもあります。

でも、朱選手もトップ選手だけあって、倪選手の粒高変化にだんだん慣れていって戸惑う場面がなくなってきていますし、最後は朱選手のパワーのほうが圧倒している感じです。

試合時間世界最長記録

当時世界最長記録となったのITTF公認の試合。

現在は佐藤瞳vs. 加藤美優の試合がこの記録を抜いてトップとなっていますが、それまではこの試合が世界最長記録でした。

動画の長さが1時間半にも及んでいることからわかるように、激しい大接戦だったことが伺えます。

粒高のスマッシュやドライブは伸びていかないので、橋本選手が後ろに下がらずにずっと前陣カットしています。

橋本選手の横回転のかかったカットが粒高効果で、めっちゃ曲がってる……。

カットマンとしては、カットしてもカットしても、あまり回転の影響を受けてくれないから、やりづらいだろうな…。

大きく動くカットマンの方に目が行ってしまいがちですが、倪選手も結構動いてます。大きくはありませんが、細かく動いています。

基本的に緩いドライブでカットを返球していて、確実に攻撃が決まりそうだと判断したときのみ攻撃を仕掛けています。

1時間ぐらい経ったあたりから、さすがの橋本選手も疲れが見えてきます。

6ゲーム目、橋本選手は何度もマッチポイントを取りながら、あと1本がなかなか取れず,14-16で落としてしまい、セットカウント3-3になってしまいます。

最終ゲーム

迎える最終ゲームは、お互いのボールに慣れてきたこともあり、ラリーがとにかく続きます。

お互いに攻撃しても返ってきます。

最終ゲームは7-8になったところで促進ルールが導入されることになります。

カットマン同士の試合での促進ルールは時々見かけますが、カットマン対ペン粒ではひじょうに珍しいのではないでしょうか。

促進ルールが導入された最終ゲームも、何度もジュースとなるシーソーゲーム!

最後は倪選手が18-16で勝利しました。

対カットマンの粒高技術はもちろんですが、この年令で1時間半にもおよぶ試合に耐えられるという体力というかスタミナがスゴイわ!

私は体力がないので、そんな長時間試合なんてやってられません。私だったら、すぐにスタミナ切れで負ける自身があります。

倪夏蓮選手の使用用具

ラケット パーソンパワースピード(廃盤)

残念ながら2008年に廃盤となってしまったラケットです。

パーソンパワープレイよりも厚みがあり、硬くて弾みがあります。

フォア面 カールP-1R OX

倪選手は粒高面でバシバシ攻撃していますが、これ、信じられないことに攻撃がしにくいカールP-1R OXなんですよね。

粒高ラバーでこんなに打てるものなのか、しかもカールP-1R OX

変化は大きい反面、安定性がないという特徴があるので、スポンジありのソフトラバーをカットマンやペン粒選手が好んで使用しているものですが、倪選手スポンジなしの一枚ラバーであの攻撃をしています!

「日々の練習で1週間持つか持たないかぐらいで粒が切れてしまうのが悩みのタネ」と、とあるインタビューで答えていました。

バック面 アクーダ S1

スポードそこそこ、回転もそこそこのこれと言って特質すべき性能がないラバーと言ってしまえばそれまでなのですが、見方を変えればバランスの良いラバーと言えます。

スポンジが硬めで、インパクトを強くとればスポンジに食い込んでしっかりと回転がかかるラバーです。

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