フォア表バック粒の出澤杏佳選手

2018年全日本卓球選手権大会ジュニアの部で優勝し、一躍時の人となった出澤杏佳選手。

トップ選手にシェーク裏裏ドライブ型が多い中、表粒の出澤杏佳選手が優勝したことは、粒高使いにとってはこれ以上ない朗報となりました。

現在、専修大学に在籍しており、インカレでの活躍が期待されています。

目次

世界ランキング

2019年6月より、ランキングレコードが付いています。

部門ランキング最高ランキング取得時期
シニア2020年4月3022942020年2月
21歳以下2020年4月95882020年2月
ジュニア2020年4月52482020年2月

出澤杏佳選手の歩み

全くのノーシード、ノーマークから一躍シンデレラとなったような印象を受けますが、実際はそんなことはありません。小学生時代から既に全国レベルの成績を残している実績のある選手です。

小学1年より日立大沼卓球で卓球を始めます。

中学校は卓球の名門四天王寺中学に進学したもののレベルの高さに挫折し、地元に戻って自分の卓球を極めることにしています。

決して順風満帆の卓球人生ではなく、一度は挫折を経験し、自分の卓球を磨き上げて這い上がってきた物語は、非常に好感が持てます。

ここでは、主だった戦績を紹介いたします。

平成24年度全日本卓球選手権大会(カブの部)準優勝

決勝戦で長崎美柚選手(岸田クラブ)に 11-4、11-5、12-10 で敗退し、準優勝しています。

平成26年度全日本卓球選手権大会(ホープスの部)ベスト8

準々決勝で長崎美柚選手に 11-7、15-13、12-14、11-6 で破れ、ベスト8に終わりました。

ホープスナショナルチームの一員として東アジアホープス卓球選手権大会に参加しており、この時日本選手団は団体戦で銀メダルを獲得しています。

2018年全日本卓球選手権大会

ジュニアの部優勝

この大会で優勝し、一気に注目を集めました。

優勝候補と目された長﨑美柚選手や大藤沙月選手たちを下し、優勝に輝きました。

長﨑美柚選手はこの時「粒高の対策を全然してこなかった」といって、出澤選手の編会に対応しきれなかったことを述べています。

決勝戦では、フォアの表ソフトでのスマッシュを嫌がった大藤沙月選手は出澤のバックを攻めますが、出澤選手は冷静に粘り強く対応し、大藤選手のほうがペースを乱されて自滅した場面が多く見られました。

バックがダメならフォアへボールを送ると、フォア面に貼った表ソフトラバーからスマッシュが飛んできます。そのスマッシュのミスもすくなく、決定力がありました。表ソフトでのスマッシュは裏ソフトでのスマッシュとは球質が違うため、対応しづらかったと思われます。

大藤選手は出澤選手の球質の変化にイライラして、焦っているようにも見て取れました。

シニアの部ベスト16

シニアの部では、優勝した伊藤美誠選手に敗れたものの、シード選手を破ってのベスト16と大健闘をしました。

アジアジュニア&カデット卓球選手権大会 シングルスの部準優勝

ナショナルチームの一員として参加したアジア選手権では、シングルスで準優勝しました。決勝戦では長崎美柚選手との日本人対決となり、敗れてしまいました。

それにしても、長崎選手とはよく当たりますね。

準決勝で中国人選手を粒の変化で翻弄しているのがよく分かります。

準決勝で中国人選手を粒の変化で翻弄しているのがよく分かります。このぐらい粒高を使いこなせるようなレベルに、私はなりたい…(練習しろ、自分)

令和元年度全国高等学校卓球選手権大会

全日本ジュニアで優勝したことから対策が取られるようになり、苦戦する場面が見られるようになります。

ダブルスの部ベスト8

小林 莉歩選手と組み、ベスト8に入賞しています。

準々決勝で正智深谷高校(埼玉)の桑原・川北組に13-11、11-9、11-5で敗れています。

シングルスの部ベスト8

準々決勝で桜丘高校(愛知)の浅井一恵選手に6-11、11-9、16-14、12-10で惜敗しています。

出澤杏佳選手の使用用具

最近は本人の希望で非公開となっています。

使用用具が変わっている可能性もありますので、ご了承ください。

ラケット ニッタク「剛力」

出澤選手が使用しているラケットは、粒高使用者にはすでにおなじみの剛力です。

異質型選手といえば剛力と言えるぐらい、日本の大会における粒高選手の剛力率が高まっているように感じます。私も愛用しています。

フォア面 TSP VO>102(2.0mm)

カタログには,、攻撃的ハイエナジーテンション表ソフトとあります。

この表現から察するに、球離れが良くて、よく弾むラバーであることがわかります。

おそらく初級者には弾みすぎてコントロールしづらいラバーだと思いますので、扱うにはある程度の技術力が必要となります。

粒の形状は台形で横目なので、回転もある程度かけやすく、安定した球が打てるのではないでしょうか。

出澤選手は、このラバーでブチ切れのサーブを出し、決定力の高いスマッシュをバシバシ打っています。

バック面 TSP カール P-H(OX)

攻撃ができる粒高ラバーというのをコンセプトに開発されたラバーらしく、ルールの範囲内で最大の高さと太さを誇ります。そして最大の特徴はその粒の硬さにあります。

この硬い粒でカット性ブロックをしたりする場合は、自分で切りに行かなければなりません。意図的にしっかりと粒を倒さないと、当てるだけではナックルにしかなりません。

粒が倒れにくいため、変化の幅は小さくなってしまっていますが、反面、ミート打ちがしやすくなっています。

粒が硬いので、インパクトの強さが非常に重要になってくるラバーだと言えます。

相手の球もある程度強くないと、硬い粒は倒れてくれません。

ゆえに上級者向けの粒高ラバーなのではないかと考えています。

強いインパクトを与えることができる選手であれば、このラバーはものすごい武器になるのではないかと思われます。なぜならば、ブロックもプッシュも、切れたボールもナックルも、変幻自在に変化をつけることができるからです。

しかも攻撃的な変化球です。

出澤選手は、粒を倒して変化をつける打ち方をしているときもあれば、表のように弾く打ち方をしているときもあります。粒高の技術が豊富でひじょうに参考になります。

少なくともボールに勢いのないおばさん卓球(ただし,上位陣を除く)には向いていないラバーだと思います。球威が弱いと、粒を倒すのが難しいからです。多分私は使いこなせないな。

カールP-Hは現在生産終了となっており(つまり廃盤)、後継ラバーとしてP-5が販売されています。

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