一枚ラバーやスポンジの薄い粒高や表ソフトラバーは、総重量的にどうしても裏ソフトラバーに比べて軽くなってしまいます。
薄い粒高ラバーや表ソフトラバーを貼ったがために、ラケットが軽くなってしまう問題を解決するためには、サイドバランサーを使用すると良いでしょう。
サイドバランサーはラケットに貼る専用の重りのことです。
サイドバランサーを使用するのは、異質型だけでなく、ドライブ型の人にもおすすめします。
ラケットが軽いことの問題点
ラケットが軽くなると振りやすくなり、台上処理がしやすくなります。
反面、打ったボールも軽くなって相手に打ち返されやすくなり、相手の重いボールはラケットが押されて打ち返すことが困難になってしまいます。
ラケットが軽いとコントロールはしやすいのですが、こと重いボールが抑えられないとラケットがぶれてしまい、かえってコントロールがしにくくなってしまいます。
サイドバランサーの貼り方
ニッタクのサイドバランサーは1枚1g。真ん中に印がついており、印のところでおると0.5g単位で調節できる親切設計になっています。
貼る時は、実際に試打をしながら貼るのがベストです。
1g違うだけで、打ったときの感覚が全く違うものになります。
貼ってみたものの、イマイチ調子が悪い時は素直に貼るのを止めましょう。
指導者にサイドバランサーを勧められても、実際に打ってみて合わないと感じたのであれば、サイドバランサーはすぐに剥がしましょう。
なお、サイドバランサーだけではすぐ剥がれてしまうので、必ず上からサイドテープを貼って補強しておきましょう。
サイドバランサーを貼る位置
サイドバランサーを貼る位置は、
- ラケットの先端部分
- ラケットの両サイド
- ラケットのグリップに近い部分
- サイド全面
のパターンになります。私は見たことはありませんが、サイドの片側だけに貼ったり、グリップに貼ったりする人もいるようです。
貼る位置によって、ラケットを振ったときの重さの感じ方が全く別物になります。
ラケットの先端部分
ラケットの先端部分に貼ると、ラケットを振ったときの遠心力が大きくなり、それだけ重い球を打つことができるようになります。
生み出される遠心力は
質量×速度
なので、ボールが当たる部分の質量が上がれば、威力が増します。
ドライブやスマッシュといった攻撃力をあげたい人にオススメする貼り方です。
ドライブの威力を上げたい人は、先端部分に貼ると良いです。
ラケットの両サイドまたは全面
ラケット全体の重量を増したい時は、ラケットの両サイドまたはサイド全体にサイドバランサーを貼ります。
異質型はこのタイプが多くなります。
ラケット全体が重くなると、相手の強打をブロックしたときに押されてしまうことが減り、ラケットがぶれないのでブロックが安定します。
ラケットのグリップに近い部分
重心が先端にあり、振りにくいと感じた時は、ラケットのグリップに近い部分、あるいはグリップにサイドバランサーを貼ると良いです。
ラケットの重心がグリップよりになることで、ラケット全体の重さが増したにもかかわらず、振ったときは逆に軽く感じるようになり、取り回しがしやすくなります。
まとめ
たった1gの違い、たった0.5gの違いを侮ってはいけません。
この微妙な重さの違いと重心位置の違いで、攻撃の威力やブロックの安定性が全く違うものになります。
ラバーの種類を変えると重さも変わり、ラバーの性能以前に重さによるブレがプレーに影響することがあります。
用具へのこだわりがあり、常に自分にとってベストなラケットの重さに調整したい人は、サイドバランサーで調節するのです。
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