平野早矢香著『卓球メンタル強化メソッド』

ロンドン五輪で鬼の形相で試合に挑み、そのメンタルの強さを見せてくれた平野早矢香選手。その安定したメンタルの強さは日本チームの精神的な支柱であり、福原愛選手と石川佳純選手とともに、日本にメダルをもたらしました。

そんな平野早矢香選手のメンタルの強さの秘密がぎっしりと詰まった1冊です。

日本チームの窮地をそのメンタルの強さで何度も救った平野選手ですが、最初からメンタルが強くなったわけではなく、常日頃の努力とトレーニングによって身につけた強さです。

メンタルは試合で勝つために重要な要素です。

転生のメンタルの強さを持っている選手もいますが、弱い選手が努力によって克服した物語は、メンタルが弱くて試合に負けてしまう選手にとって参考になるのではないでしょうか。

伊藤美誠選手の心臓に毛が生えていると言われるメンタルの強さとは違う、メンタルの強さを持っていると思います。

目次

目次紹介

第1章 卓球におけるメンタルの重要性
第2章 メンタルトレーニングの準備
第3章 練習時のメンタルトレーニング
第4章 各プレーと場面で意識するメンタル
第5章 チームづくりに必要なメンタル
第6章 ジュニア選手のメンタル育成法
第7章 究極のピンチでも崩れないメンタル

目次から、選手本人だけでなく、選手を支える家族、子どもたちを指導する監督やコーチが知っておくと良いようなメンタルトレーニングの方法がありそうです。

読後感想

ひじょうに読みやすく、わかり易い文章で書かれており、小一時間ほどで読むことができました。

卓球に限らず、普段の仕事にも役に立つ内容です。

新しい発見というものはありませんが、当たり前のことを当たり前にできていないことが、メンタルの弱さに繋がっているのだと、身に詰まる思いがしました。

当たり前のことを突き詰める…、これが簡単なようで難しい。

やはり一流のアスリートは違います。

著書にはいろいろなことが書かれていたのですが、私にとって「これだ!」と思った点をいくつか紹介いたします。

詳しくは本書をご覧ください。

問題点を整理する

自分の抱えている問題を掘り下げていくと、問題の背景になる原因がおぼろげにでも見えてくる

なぜうまくいかないのか、なぜ試合で緊張してしまうのか。

それらの問題を細かく整理していき舞う。

問題点がわかれば、自ずと解決策は見えてきます。

試合で緊張しすぎてしまって負けてしまうような場合の克服方法など、この本には書かれていました。

平野選手は試合が近づくと、ものすごい恐怖と不安に襲われて泣き出すほど…。だけどその不安を吹き飛ばすために、とにかく卓球の練習を納得できるまでしていたそうです。

卓球の鬼は練習の鬼でもありました。

仮設を立てて改善していく

スランプに陥ってしまったとき、問題を一気に解決しようとせず、目の前のできることを一つひとつていねいにこなしていくことが大切

これは卓球に限らず、普段の社会生活においても大切なことですね。

問題を整理して、一つひとつ解決していくことで全体の解決につなげることは、一見遠回りのようで一番近道の解決方法です。

問題がわかれば、自ずと解決方法は見えてきます。

自分の強みを持つ

自分にはこれがある!という強みをなにかひとつ持つことで、ピンチのときでも落ち着いて対応しやすくなる

人一倍練習したから大丈夫だという自信でもいいので、何か自分が強い気持ちになれるものを持ち、それをイメージすることで気持ちを落ち着かせるということでした。

学校教育では、自分の弱点を克服することばかり指導されがちですが、それでは何の変哲もないただの人になってしまいます。

自分のいいところを伸ばし尽くせば、弱点は覆い隠されます。

イメージトレーニングをする

自分が俳優になったようなつもりで強い選手を真似て演じてみてください

そういえば、YouTubeで世界卓球の試合を見まくって臨んだ次の日の試合は、めちゃくちゃ調子が良かったということがありました。超久しぶりにゾーンに入ったという感覚さえありました。

あれはきっと、知らず知らずのうちにイメージトレーニングをしていたのでしょうね。伊藤美誠選手や石川佳純選手の集中力が乗り移っていたのかもしれません。

自分が憧れる、あるいは目標とする選手のプレーを叩き込み、まずは真似をしてみること。

卓球に限らず、まずは上手な人の真似をして、自分のものにしていくことは上達の早道でもあります。

それが自信にも繋がることになります。

この本がおすすめな人

練習ではうまくいくのに、実際の試合になると豆腐メンタルになって負けてしまう人。

つい目の前の問題から逃げ出してしまうような人。

最後に

「考え方」が変われば「メンタル」が変わる。
「メンタル」がかわれば「卓球」が変わる。

普段の生活習慣に対する考え方、卓球の練習に臨むときの意識を高くすることによってメンタルが強くなり、メンタルが強くなれば弱腰の卓球から強気の卓球になれる。

そういうことです。

人によりメンタルが弱い原因は様々です。対処法も人によりそれぞれあります。

様々な方法を試してみて、自分なりに考えて工夫し、試行錯誤を繰り返して自分にあったメンタル強化法を見つけて実践していくことです。

平野選手が参考にし、真似をし、役に立ったという書籍も紹介されています。

どれもその道のプロと呼べる人が書いた書物です。サッカーの長谷川選手だったり、棋士だったり…。

どれも類稀な集中力と判断力を要するものです。

真似をして、平野選手のような鋼のメンタルに、一歩でも近づきたいですね。

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